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ベントレー ターボR 1989年式
車検 一時抹消登録 走行 不明(58029km取材時表示) 備考 ・車体番号SCBZR04A4KCX26XXX ・形式 不明 ・原動機の形式 L4101 ・左ハンドル ・3AT ・ ボディカラー ブルー ・コノリー社製グレイ・レザー
長さ 528cm 189cm 高さ 148cm 重量 2270kg 排気量 6740cc
取材日2022年4月30日

「究極のバーン・ファウンド・・・!クラシックカー・コレクター様の倉庫で、毎週エンジンを掛け8年間眠っていたベントレー・ターボRが存在した・・・!保存状態良し!機関良好!!世界から熱き視線を浴びる究極ネオ・クラシックは、公道再デビューを待つばかりの個体だった・・・!」

 

清潔感あふれる防塵倉庫で毎週エンジンを掛け、変調の兆しがあると主治医を呼んで即対応・・・、埃ひとつない状態で大切に保管され、車検さえ取得すればいつでも公道再デビューが可能・・・。
おそらく「日本一の骨董コレクター」と思われるオーナー様の私設美術館と倉庫には、世界中から集めた一級品の美術品の数々の他に、エンスージアストが固唾を飲むであろう“ザ・ネオ・クラシック”の個体が、まるで美術品の様に配置され、訪れるものを心の底から圧倒します・・・!

現在御歳74歳のコレクター様は、若くから大変な苦労と努力を続けてこられた法人オーナー様、その武勇伝は聞いていて心が躍るほどの物で、22歳の時にW180通称“だるまベンツ”を県知事以外に初めて県内で乗り、その後もW112“フィンテール”をはじめ、メルセデス・ベンツだけでも今日まで28台乗り継ぎ(!)現在もコレクションとして数台所有・・・。車両マネージメント台帳に細かく詳細を記載し、保管管理されることに最大の喜びを感じておられる、筆者がとてもお世話になっている心優しきお方です・・・。

そんな完全無缺のドイツ車党でおられたオーナー様を、約10年前に初めて振り向かせた英国車が、すでに発売から20年経過・・・。1998年にリリースされて以降、より古いモデルへの懐古が始まり、“驚くほど速く頑丈”と評判を集め、純血ベントレー最高期の象徴であり続けた「1989年式ベントレー・ターボR」でした・・・。

オーナー様は目を細めて当時を振り返り、「どうしても7Lのベントレー・エンジンのダイナミックさを味わってみたかった・・・!」と懐かしそうに語って頂きます・・・。

「このベントレー・ターボRは本当に速いよ・・・!キャデラックの5Lなんて比較にならない程スムーズな速さがある・・・。高速道路を全開で飛ばしたときの衝撃は他にないよね・・・。呆気にとられるほどの余裕でスピードが上がり、無尽蔵にも思えるトルクで楽々と突き進む感じ・・・!これだけの車重がある鉄の塊が悠然とスピードを上げていくのは心から陶酔感を感じた・・・。本当にすごいクルマだよ・・・」

この“余裕の速さ”と“スポーツカーライクなハンドリング”で多くのドライバーを魅了したのが間違いなくベントレー・ターボRの一番の魅力の部分であり、このクルマがベントレー史上最高のベストセラーとなった所以・・・と大きく頷く筆者・・・。
今日ここにご紹介するのは、純血種への懐古主義から2000年代半ばの価格高騰期に購入され、その後愛情あふれるオーナー様の元で優雅に年を重ねてきた貴重な個体なのです・・・。

 

 

 

「似て非なるもの・・・高貴なロイヤルスピリッツと純血スポーツカーのDNAを受け継ぐ絶滅危惧種のベントレーとは・・・」

 

ベントレーとロールス・ロイスは驚くほど似ていますが、その反面全く異なる自動車製造ブランドです。この2つのビッグネームの共通点は、日本では大正期、世界的にはアール・デコが花咲く時代に、革新的モータリゼーション創造というエンジニアリングへの情熱に駆られた先駆者達によって生み出された血筋である事です・・・。

1930年にル・マンをそれまでとは異なる大型のレーシングカー、かの有名なスピードシックスで制したベントレーと、生粋のラグジュアリーサルーン製造に重きを置いたロールス・ロイスは自動車開発においてフランス・ドイツに遅れを取っていた当時の英国で共に独善的な受け入れをされました・・・。
しかし“世界恐慌の煽り”と言う歴史の悪戯の中で、ベントレーはロールスロイスに買収されるのでが、それまでの創業者スピリットに敬意を示し、「恒久的にお互いのブランドに影響を与えない」と言う一文が契約書に残り今日に至ります・・・。
これによりロールスロイスがロイヤル・スピリットの誇りを象徴した純粋な高級車であり続けるのと同じように、ベントレーはドライビング・エクスペリエンスを高めるための高性能スポーツカーであり続けています・・・。

クルマ好きな英国人の友人に聞くと・・・「王侯貴族や政治家はロールス・ロイスの後部座席を選ぶかも・・・、でも本当の自動車好き、エンスージアストはベントレーを自ら操縦することを選ぶ・・・。」との事でした・・・。
まさに共々高貴な血筋・・・その稀有な家系学をゆっくり紐解くと、英国自動車文化に育まれた2社それぞれのアイデンティティその物が、歴史的大きな価値と思う次第です・・・。

しかしながら・・・

その素晴らしい伝統工芸品的英国様式はミレニアムの音が聞こえる直前、1998年に他の民族系資本により変化の時を迎え、純然たる血統は終わりを迎えます・・・。

そして残念な事に・・・

「ザ・ネオ・クラシック」と言われる、程度の良い個体が日本国内ではめっきり減ってしまい、絶滅危惧種への道をまっしぐら・・・。
この悲しい事実が今日危惧されるのには、1990年台の日本経済の歴史の悪戯が大きく影響しています。

時はバブル経済真っ只中・・・海外のビルダーから見て日本市場は魅力的なビッグマーケットでした。イタリアの牛印や馬印、そして英国の天使達は驚くほどの数が輸入され溢れていた程です。そこから30超年の時が流れ、それらが徐々にユーズド市場に出るや、その「商品価値」に比べて不当とも言える「飽和価格」で再販されます・・・。

世界一厳格な車検制度が存在し、潤沢にお金をかけられた日本にある高貴な純血種・・・。そこに目をつけたのは当然英国本国・ヨーロッパや新興国のバイヤー達・・・。開発コード「SZ系」と呼ばれる1980年代後半から1998年までの“最後の純血種”は誠に残念ながらその殆どが再度海を渡り本国へ里帰りを果たします・・・。

今日国内に残るのは、熱心なエンスージアストが心から愛して大切にし、極上コンディションで残った素晴らしい車両か・・・、もしくはレストアベースや部品取り車両のいずれか・・・という状況を呈しており、当然ながら・・・確り手が入り、潤沢に手入れがなされた個体は愛情溢れるオーナー様達の元で「ザ・ネオ・クラシック」への道をまっしぐら歩んでいるのです・・・。

 

 

 

「操る者のドライビングスタイルと人生を変える・・・!正真正銘サラブレッド・スポーツ・カー・・・1991年式ベントレーターボRとはこんなクルマだった・・・」

 

ミュルザンヌの後継モデルとして、このターボRが登場したのは1985年のこと・・・。
残念ながら速いのに、柔らか過ぎた走行性が致命傷になり、人気が振るわなかったミュルザンヌの足回りを、実にロール剛性50%アップという大きな目標が設定されターボRの開発がスタートします・・・。

ロードホールディング性をアピールしたネーミングに、その頭文字「R」が形容されたターボRは、スタビライザーのレートをフロントで60%、リアにおいては80%も増加され、同時にショック・アブソーバーもチューニング、さらにコーナーリング安定性を高めるためにラテラル・ロッドが導入されるなど高い操縦性が加わったことで、スピードの向上をより強く実感出来る様にチューンナップされ、このマッシブな車をハイ・パフォーマンスカーに変貌させることに成功します・・・。

伝統的なロールス・ロイス製プッシュロッド式V8エンジンにギャレット製T3ターボチャージャーを搭載、ロールス・ロイスの伝統に倣い、メーカー公表出力は「Enough」(十分にある・・・)と都市伝説的に表記されるのですが、実際にはインジェクションモデルでおよそ300hpの出力を誇り、最高のハンドリングと、底なしのトルク感で不思議な加速感が病みつきになる走りを披露したのです・・・!

超弩級のスポーツカーのイメージを纏った「ターボR」は世界各国でエンスージアストの心を掴み、生産台数はショートホイールベース版が4,653台と高級車として大きなヒットモデルとなると同時に、初めてロールス・ロイスの販売台数を凌駕・・・。ベントレーのイメージを大きく変えることに成功したのです。

1998年まで、12年間生産されたベントレーターボRは、その後の多くの派生モデルを生み出すきっかけとなります・・・。驚異的な加速感・・・圧倒的なスピードを表裏一体に併せ持つ比類なき高貴なマナーという、今日のベントレーの原点となった純血種の存在価値は、ネオ・クラシックへと昇華した今、大きな意味を持ち合わせる稀有な個体となったのです・・・。

 

 

 

「保存状態良し!機関良好!!クラシックカー・コレクター様の倉庫で、毎週エンジンを掛け8年間眠っていたベントレー・ターボRの詳細状態・・・」

 

イントロダクションでご紹介したオーナー様が、大切に倉庫で動体保管管理されておられる個体です。毎週エンジンをかけておられるので、取材にお伺いした際にも、エンジンはコールド状態から一発始動、安定したジェントルなV8サウンドを響かせ倉庫前に佇みます・・・。
商品性や乗り出し3500万円(!)という新車当時の驚愕の価格設定を考慮すると、この車の価値を理解してここまで読み進めて頂いた方には、実に魅力的な今回のご紹介価格ですが、新オーナー様には更に手を入れてVERY GOODなネオクラシックへと仕上げて頂きたい所です・・・。

観て聞く限り、機関はとても良好・・・。とても目を引くブルーのボディカラーも当時のオリジナルとの事・・・、外装に大きなダメージは基本的に無く、車検取得してこのまま乗っても問題は全くありませんが、流石に所々に経年変化が見られますので列記いたします・・・。

・エンジンフード中央のモール横に微細ですがクリア剥げが見られます・・・。
・フロントバンパー中央のナンバープレート横に少し当てた傷が残ります。
・右側後席のドアの先端に少々塗装のチップが見られます。
・リアバンパーコーナーに微細な擦り傷が見られます。
・運転席ドアの先端に微細な擦り傷が見られます。
・運転席座面先端中央に約5mmの穴が見られます。
・運転席座面の皺は染めてあげたい所です。
・左後部座席に何かを引っ掛けたと思われる傷があります。
・現在スタッドレスタイヤを装着しています、ノーマルタイヤはありません。

上記は晴天下撮影の詳細動画でもそれぞれ紹介しておりますので是非ご確認ください。

160万キロにも及ぶベンチテストを経て顧客にデリバリーされる「壊れない神話」を持つこのベントレー伝統のアロイエンジンにとって、倉庫保管の走行58000kmはまさに慣らしが終わった所、このエンジンが美味しいのは、30超年経過したまさにこれからではないでしょうか・・・。
ハンドリングがよく、猛烈に速く、他の車では味わえないような感覚をオーナーに与えてくれるベントレーターボR・・・。エンスージアストなら是非味わってみたい所です・・・!

 

 

 

「1991年式ベンとレー・ターボR・・・取材後記・・・」

 

倉庫内動体保管車・・・と記載しましたが、実際には「私設ミュージアム展示車両・・・」の方が状況説明には適しているとここまで書いて気が付きました・・・。とても豪快痛快オーナー様ですが、御歳74歳、人生前向きな心の整理・・・長年好きな物にこだわって折角収集してきたコレクションだから、想いのある人にこの名車を是非引継いで欲しい・・・。歴史的名車を後世に大事に繋いでいきたい・・・と願っておられます・・・。

「究極のバーン・ファウンド・・・!クラシックカー・コレクター様の倉庫で、毎週エンジンを掛け8年間眠っていたベントレー・ターボRが存在した・・・!保存状態良し!機関良好!!世界から熱き視線を浴びる究極ネオ・クラシックは、公道再デビューを待つばかりの個体だった・・・!」

さあ!後は車検さえ取得すれば再度公道デビュー可能な「高貴なスポーツカー」です、ジェントルな風格はきっと新オーナー様のドライビングスタイルさえも変えてくれる事でしょう・・・!

是非至高のネオ・クラシック見学に群馬県までお越しください・・・。

 

 

 

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このとても素晴らしい「1989年式 ベントレー ターボR」は現在、群馬県にあります。

個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両は、一時抹消登録中車両ですので、自動車税の月割り負担はありません。リサイクル預託金のみご清算お願いいたします。
陸送等は購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の業務でも、クラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。

【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、車の個人売買情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

本記事内容は、2022年4月30日午前10時より、快晴の元、約3時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューと、実車試乗体験したものを元に、執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候、状況及び、筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。

掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。

何卒宜しくご検討下さい。

230万円
画像クリックで拡大出来ます
1989年式 ベントレー ターボR 
コレクションカーとして一時抹消登録中です、走行は58029km取材時表示も詳細は30超年前の車ですので不明とします 
車体番号SCBZR04A4KCX26XXX、原動機の形式 L4101、左ハンドルの3AT、ボディカラー ブルー、コノリー社製グレイ・レザー仕様です 
究極のバーン・ファウンド・・・!クラシックカー・コレクター様の倉庫で、毎週エンジンを掛け8年間眠っていたベントレー・ターボRが存在した 
保存状態良し!機関良好!!世界から熱き視線を浴びる究極ネオ・クラシックは、公道再デビューを待つばかりの個体だった・・・ 
威風堂々高貴なデザインは圧巻です・・・。 
この車が無尽蔵と思われるトルクですっ飛んでいく姿がベントレーの真骨頂 
80年台のデザインがとても素晴らしいフロントマスク 
伝統の高貴な英国デザイン 
ライト周り、ウインカーレンズに割れや欠けは見当たりません 
30超年経過してウイングドBは尚健在 
クラシカルな大型のサイドミラーは状態良好 
全体的にオリジナル塗装は綺麗に残っています 
アロイホイール装着、タイヤは現在ウインター用・・・サマータイヤは付属しません 
リアも同様です 
リアコンビネーションランプは状態良好、倉庫保管でしたので雨水侵入痕はありません 
大型・角形のランプが斬新・・・今日あえて新鮮 
オリジナルレザーステアリングは、使用感はありますが良好と言えます、コラムATシフトの為、すっきりとしたセンターコンソール 
バー・ウオルナットが豪華にあしらわれるダッシュボード 
ベントレー伝統のマナーで配置される計器類、作り込みは素晴らしいの一言 
高貴な中にも感じるスポーツカーとしての計器レイアウト 
実に質感に溢れる空間です・・・ステアリング味あります・・・ 
270kmまで刻まれた速度計、瞬時に吹け上がる伝統のV8エンジン 
AC操作はこの位置に、ガス補充は必要です 
職人のレザーステッチが見られる作り込みが嬉しい 
ブックマッチされたバー・ウオルナット、少々傷や浮きがあるのは当然として良好な状態 
味わいたっぷりも、やはり磨き込んでみたくなるセンターコンソール 
自制心を持って踏みたい大型ブレーキペダル・・・とオルガン式アクセルペダル 
左右アームレストはスレ少なく状態良好 
シリアル・VINナンバープラークは右ドア内側に 
グレーのコノリー社製レザーシートとブルーのボディカラーが絶妙なマッチング 
おおむね状態良好なシート、座った感はやはり格別でした 
バニティミラーがこの位置に存在するのは伝統的継承 
天井垂れはありません、状態良好 
やはりこの車のメインはドライバーシート・・・!ドライバーの為の弩級スポーツセダン 
ショートホイールベース車でもリア・フットスペースは余裕です 
リアシート左側、座面に残る引っ掻き傷はこの程度 
ドライバーシートの皺はこの様子、染めてあげたい衝動に駆られる 
ドライバーシート中央先端にある約5mm程の穴・・・修復したい衝動にやはり駆られる 
伝説のV8エンジン・・・非常に頑丈でタフなエンジン 
ギャレット製ターボチャージャーが見える・・・綺麗なエンジンルーム 
エアコンプレッサーは交換済み・・・とても美しい 
タペットカバーが見え隠れする・・・これぞ美しき象徴 
ボリュームあるインシュレーターは状態良好 
広大なリアトランク、キルスイッチはこの中に 
エンジンフード上中央のモール左右に見られるクリア剥げ 
右側後席ドア頂点にある塗装クラックはこの程度 
リアバンパー上にある小さい擦り傷はこの程度 
左ドアにある小さな当て傷はこの程度 
フロントバンパーにある少々の当て傷はこの程度 


この車両のお問い合わせは

エンスーの杜 ながの
TEL/070-6566-0829(ホリカワ)

またはEメール↓にて
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