【ポルシェ356 Pre-Aについて】
ポルシェ356は、フェルディナント・ポルシェ博士と息子であるフェリーが長年の夢を実らせ、そして自分たちの名前を冠したスポーツカーです。
ポルシェ356 Pre-A(プリA)は1950年に登場し、1955年まで生産されます。その後1955年秋には56モデルのポルシェ356Aが登場し、1959年に356Bが、さらに1963年に356Cが登場、1965年に生産終了となります。
ポルシェ356 Pre-Aは、最初からこの名前で呼ばれていた訳ではなく、ポルシェ356Aの前身なので愛好家から356 Pre-Aと呼ばれるようになり、それが広く大衆に広がったようです。
ポルシェ356 Pre-Aのモデルには、クーペ、カブリオレ、スピードスターがあり、エンジンは1,100cc、1,300cc、1,500ccの3種、トランスミッションは4速マニュアルでした。
生産台数は、参考値ですがクーペモデルが7,157台、カブリオレモデルが1,409台、スピードスターが1,900台です。
【ご紹介する車両】
1955年の最終モデルのポルシェ356 Pre-Aのクーペです。
現オーナーさんは約4年前に購入、当時国内未登録でしたので新規で3年車検を取得、現在1回目の車検を更新し、1年経過したところです。
この車両の経歴は、ヨーロッパのベルギーの方がファーストオーナーで6〜7年所有し、その後アメリカ(カルフォルニア)に渡り50年を過し、日本にきたそうです。
購入当初は、エンジンの調子が悪く、ポルシェ専門店に出してエンジンの腰上をオーバーホールしたり、キャブレターの設定を変更したり、点火系を見直したりしたそうです。
その甲斐あって現在は完調で調子がよく、走りも楽しいそうです。
エンジンは1956年のポルシェ356Aの1600Sのものに換装してあります。どの時点が換装されたのかわかりませんが、ポルシェ社のカーデックスを見ますとシャッシNo.と併記されているエンジンNo.のところに括弧書きでこのエンジンNo.が記載されていましたのでポルシェの公認の換装と思われます。
現オーナーさんは過去にポルシェ356SC、ポルシェ356Bカブリオレなどを所有してきたポルシェ356フリークの方ですが車両の入れ替えため、売却されます。
【エクステリア】
ボディカラーはホワイトですが元色はブルーのようです。
Aピラーの内張りをめくるとブルーの色が見えます。
下回りを見ますと錆びや塗装の割れが多少見られますが製造から61年経過していることを考えるとコンディションは良好と思いました。
塗装表面は多少のキズがありますが大きなものはありませんでした。
【インテリア】
ヨーロッパ車でアメリカ並行ではありませんのでスピードメーターはキロ表示です。
インストルメントパネルは少し手が加わっています。ひとつは時計です。オリジナルには時計はありませんが追加をしています。もうひとつは灰皿です。時計がある位置に灰皿があるのですがグローブボックスに位置を変更しています。
シート、ドアの内張り、天井、フロアカーペットなどは張り直しあると思います。
いいコンディションでした。
ラジオは付いていますが聞くことはできないそうです。
もちろんエアコンはありませんがヒーターは機能しています。
【機関】
しっかりメンテナンスをしていますので快調だそうです。
エンジンは前述でも記載しましたように1600Sのエンジンです。
キャブレターはソレックスのツインキャブです。
トランスミッションは4速マニュアルです。
【足回り】
オリジナルの足回りです。
サスペンションは前後ともトーションバー式、ステアリングギヤボックスはウォーム・ナット式、ブレーキは前後ともドラムブレーキです。
【メンテナンス】
ポルシェ専門店で整備をしています。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。