［ポルシェ　９１４　２．０Ｓ］個人売買情報

最近では見かけることも少なくなった、希少なポルシェ・914のご紹介です。

MG・ミジェットやAlfa・1300GTジュニアなどのライトウェイトを乗り継がれてきたオーナー様。
お子様が成長されるまでスポーツカーをあきらめていた時もあったそうですが、時間と余裕ができたのを見計らって10年前に購入されました。
ライトウェイトでもパワフルで、高速道路での長距離移動も苦にならない車となると、少し高嶺の花であってもこの914という選択になったとのこと。
当時はこの手の車の売り買いの方法がなく、カーマガジンの売りたし買いたしコーナーに掲載されたのを見て飛びついたそうです。
914の印象を伺うと、「初めての空冷エンジンは回転がとても軽くて気持ちよく、そして初めてのミッドシップの高い旋回性能に感激しました。」と、昨日のことのように思い出されていました。
また、現代の車とは違い、トラブルが出ても原因が分かりやすく、自身でも触ることができるというのはこの手の車の楽しみでもあるそうです。

いつまでも乗り続けたい気持ちはあるものの、痛めてしまった腰の具合が悪くて全く乗れない状況が続いているため、車のことを考えて売却を決意されました。
週に1度はエンジンを掛けているそうですが、置いておくだけよりはしっかり乗ってくれる人に引き継いでほしいという決断です。

◆◆外装◆◆
黒いボディのため大きさがつかみにくいかもしれませんが、実はとても幅広な寸法です。
それでいてコンパクトでホイールベースも短めですから、これはもうスポーツカー以外のなにものでもありませんね。
フロントフェンダーから続くサイドラインは流れるように美しく、これを真似たように見える車もちらほら思い浮かびます。

元色は不明ですが一度オールペンされているようで、オーナー様も右側面とリアトランクフードは一度塗り直されているとのこと。
全体的に艶はありますが、長年の使用に伴う小傷目立ち始めています。
また、フロントバンパー下部には勲章の飛び石傷が目立ちますが、錆の浮きは１ヵ所認めるのみでしたので、ベースのコンディションは良いようです。
リトラクタブルヘッドライト付け根の上部にフロントトランクフードからの水がたまるのか、この部分のみ錆が認められました。

◆◆内装◆◆
とてもシンプルな内装はもちろん、計器類の配置やペダルレイアウトがスポーツカーであると物語っています。
走らせることに特化した姿は、機能美という格好良さにたどり着きますね。
車内は意外に広く、どの方向にも余裕のスペースがあり、ドライバーとパッセンジャーの間も広々としています。
また、タルガトップを外せば抜群の解放感が味わえます。

この車両は走行距離が短いため、内装の痛みは年式から想像するよりも少なめです。
直射日光もしっかりと避けて保管されていたのでしょう、ダッシュボードのコンディションも良好です。
シートはオーナー様いわく褒められたものではないそうですが、割れなどなく綺麗な状態を保っています。

◆◆機関◆◆
オーナー様が乗られている間、大きなトラブルもなく快調とのこと。
唯一、右ドライブシャフトが折れるというトラブルがあったそうで、新品に交換されています。
また、弱点の点火系はCDIのフルトラに変更済みですから、安心して乗ることができます。
914でよく聞くバッテリー下の錆びもなく、エンジンからのオイル漏れもにじむ程度と良好でした。

現在トラブルはありませんので、すぐに乗り出すことができるコンディションです。

◆◆同乗走行◆◆
オーナー様のご厚意により、助手席での同乗走行をさせていただきました。

まず、始動は一切問題ありませんでした。
走り出してすぐに感じるのは、2000ccの厚いトルクです。
車をスイスイと前に進め、現代車に囲まれながらも負けることなく加速してゆきます。
ミッションも驚くほどスムーズで、アップもダウンもシフトチェンジはスパッと決まっていました。
ブレーキやステアリングはアシストがないので多少重いそうですが、気になるほどの重さではなさそうでした。
その他、気になるような音や振動は感じられず、コンディションの良さが実感できました。

◆◆取材を終えて◆◆
塗装面こそ痛みが見られましたが、大きな錆びもなくコンディションの良い914でした。
まだ走行距離も短いですから、次のオーナー様にはしっかりと走らせていただきたいですね。
良い巡り合わせがあれば良いなと思いました。

なお、リサイクル券\11,640の全額負担と、自動車税\43,400の月割り負担をお願いいたします。

保管場所　東京都