★サーブ96に関して
サーブ92から始まったシリーズの第三世代のモデルで、1960年から1980年まで20年にもわたり生産された。
93を改良したのが96であり、通称「ブルノーズ(雄牛の鼻)とも呼ばれる。
大きく回りこんだリアウインドウ、拡大されたリアクォーターウインドウ、それによりCピラーなどが変更された。
搭載される3気筒、2サイクルエンジンは841ccの排気量から40馬力を発揮し、コラムシフトの3速マニュアル、前輪サスペンションはダブルウイッシュボーン・コイル、ブレーキは四輪ともドラムブレーキであったが、その動力性能により、エリック・カールソンらによってラリーでも数々の勝利を収めている。
■当車について
2006年国内登録の中古並行車、2010年7月に個人売買にて購入、国内2オーナー目、サービスマニュアルあり(英語版)、禁煙車、屋外にて専用のボディカバー保管、雨天時は基本的に使用せず、事故歴・修復歴不明、走行距離は参考値、3速MT(コラム)、カーナビ、ETC、多少の交換部品あり
■ボディ関連
ボディはペパーミントグリーンにオールペイントされています。
購入時から既にこの状態だったとの事ですが、エンジンルームやトランクフロア、サイドシルの下側まで塗られています。なおいつ頃塗られたか、元色は何かは分かりません。
塗装には色艶がありますが、所々に塗装のクラックや浮き錆が見られ、ゴムモールも所々に切れがあり、ドアが若干下がり気味です。
錆はこの年式の車としては軽微で、エンジンコンパートメントやフロア等構造部位にはありません。
日本に来る以前の持ち主がラストプロテクト処理をしていたとの事ですが、そのステッカーがウインドウに貼られており、トランク内にはその注入口があります。
■インテリア
車内は年式相応ですが、状態としては比較的良好です。
ただダッシュボード上部にクラックが1ケ所、運転席シートは座面とショルダーに破れがあります。
メーターは横型のリボン式、水温計と燃料計、電圧計、時計が備わっていますが、時計は不動です。
ラジオも当時物が付いていますが、鳴らす事は出来ません。
カーナビやETC、後付けのスイッチ類、消火器が付けられています。
シフトはコラムの3速MTですが、町中走行では十分なギア比と感じました。
ヒーターは北欧車だけあって良く効き、足元は広々としています。
■エンジン・整備関連
エンジン始動も良好で、暖まってくればアイドリングも安定します。
タコメーターがないため、アイドリングの回転数が分かりませんが、比較的低い回転のようです。
2ストですので、白煙を吹くのは止むを得ませんが、ガソリンはレギュラーで、バイク用の2ストオイルを添加しているそうです。
購入してからの整備内容は下記の通りです。
【2010年7月/32,300km】
・車検整備
・F&Rブレーキホース交換
・ホイルシリンダー交換
・ライニング張替え
【2010年8月】
・永井セミトラキット取り付け(自作業)
【2012年2月/34,300km】
・クラッチディスク張替え、プレッシャープレイト、レリーズベアリング交換
・ブレーキマスターシリンダーOH
・左右ハブ、ブーツ、タイロッドエンドブーツ交換
【2013年9月】
・ダイナモリビルト品(米国より購入)と交換(自作業)
【2014年7月/35,400km】
・車検整備
その他として、自作業にて下記も行っています。
・冷却水ポンプを電動式に改造
ポンプシールラバー劣化で水漏れが発生したので思い切って改造
・点火系を永井コイル付セミトラユニットに改造
オリジナル点火コイルもそのままなので、いつでも戻す事は可能
なお、真夏の昼間の炎天下で、渋滞にはまればオーバーヒートしてしまうので、そのような時間帯には基本的には乗らないそうです。
また渋滞に巻き込まれてしまい、水温が上がってきたらヒーターを入れてファンを回す事で乗り切っているため、現在まで路上で止まってしまった事は無いそうです。
オーナーさんとしての個人的見解としては、機能部位で当面整備を要する必要を感じる箇所は無いそうです。
■オーナーさんより一言
特徴のある可愛い外観で、手間の掛からない車だと思います。
このサーブで、高速走行は過去に2回、300km程度の日帰り走行をしたことがありますし、80〜100km/hの走行は快適です。
悪い癖がでて、今年1月に別の車を衝動買いしてしまい、その車は実家に置かせてもらっている状況です。
車庫事情もそうですが、両車とも殆ど乗らない事もあり、私自身が高齢化してしまい、いつまでも保有し続けるのも困難になって来ました。
折角、50年以上生き続けたこのサーブ96を、可愛がって頂ける方に引き継げると嬉しいです。
■エンスーの杜取材担当者の私情インプレ
オーナーさんのご厚意で、市内を走って頂きました。
840ccの排気量とボディサイズから、ゆるゆるとした走りかと思いきや、目から鱗の走りを体感させて頂きました。
過去にポルシェの912やジネッタG12、アルピーヌA110を乗り継いで来たオーナーさんだからこその走りだと思いますが、見事なシフトワークとアクセルワークで水を得た魚のように、この96を操っていました。
この年代の車の状態としては比較的良好ですので、現状のままでも十分乗れますし、楽しめると思います。
ただ細かいやれや錆もありますので、更なるレストアをされるのもお好み次第です。
現代の車に無い、ノスタルジックさを持つこのサーブ、お探しの方はご検討下さい。
なお、当車両は神奈川県横浜市にあります。
■お問い合わせに際して
・このページの車両は車の個人売買の情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナーさんの依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。
・記事内容は担当者が1時間程度の取材時間の中で、オーナーさんのコメントと、見聞したものを元に作成したものですので、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があり、記事内容に関しても全てエンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
・状態等のコメントもあくまで取材時の状況及び取材担当者の主観によるものですので、月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき下さい。
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・エンスーの杜のご利用が初めての方には、詳細にご説明したものをメールにてお送りしますので、お問い合わせの際にお申し出下さい。
■購入される場合(オーナーさんの希望売却価格です)
・車両代金のみ
※ 個人売買のため、消費税は掛かりませんが、支払いは現金一括で現状渡しのノークレームとなります。また、 陸送等の手配は購入された方に行って頂きます。