昭和55年登録のJ38です。
J38はJ34をベースに昭和49年に誕生しました。 エンジンがこれまでのOHVから4G53型のOHCへと移行したのが大きな特徴で、ジープの進化のほどがうかがえます。
こちらのJ38、エンジンはガソリンで、1ナンバーを取得しています。 またオーナーさんは都市部にお住まいですので、1ナンバーながらNox適合しており、経済的にジープを楽しめる仕様です。
平成21年1月にショップより購入されました。 ボディやフレームなどレストアはそのショップで行われているようで、現在もオリジナルの状態が保たれています。 どうしても傷みの出ているJ38を見かける中にあって、上々なコンディションを見せています。
外装はドアパネルがツートンのモデルをよく見る中、白一色のボディカラーが目を引きます。
塗装はオールペンが施されており、全体を見てもヤレは見られません。 ツヤも十分、サビや腐りなど傷みも見受けられない非常にキレイと呼べる状態です。
内装に目を移すと赤のベンチシートがまず目に付きます。 コラムシフトのコンビ、いわゆるベンコラです。 フロントシートはオーナーさん自らの手で張替えを行っています。 中のアンコを純正のものに上積みし、生地を縫い合わせて完成させており、仕上がりは申し分ありません。 当然座面の張りも十分で、ヘタリがないベンチシートならではの座り心地を復活させました。 その他内装で問題になるような箇所はありません。
フロアはサビや腐りないキレイな状態です。
機関も好調です。
これまでトラブルもなく、現在も不具合はありません。 整備士と言うオーナーさんの職業柄、メンテはしっかりされており、オイル交換に至っては距離に関係なく1ヶ月に一度行っています。 キャブは購入当初不調が見られたので、完全オーバーホールを行い、好調を取り戻しました。
シャーシはペイント済み、大きなサビは見受けられず、見た目にもキレイです。 オーナーさんも購入に当たりよく見回しましたが、傷みや修復箇所は見られなかったとの事です。
足回りでは乗り心地を考え、後リーフを2枚抜いています。
ホワイトリボンはタイヤに挟み込むタイプです。
【冒頭にもありますようにNox PM適合ですので、都市部でも登録が可能です。】
距離はメーター読みですので、参考値として下さい。
オーディオはグローブボックス内にセットしています。
オリジナルのラジオは装備しています。
クーラーは未装備です。
ヒーターはコックを取付けましたので、シーズンオフは切替え可能です。
ヘッドレストはあります。 また新品のウォーターポンプがありますので、お付け致します。
現在装着のETCは取り外します。
サイクル券と自動車税はオーナーさんのご好意により清算は不要です。
ボディ、シャーシとも非常にしっかりした印象を受けます。 オーナーさん自身も購入前に相当厳しいチェックをしたそうですが、特にジープの肝とも言えるフレームは修正された跡もなく、傷みもない状態だったのが、購入の決め手となったようです。 頑丈さを裏付けるように故障もなく、維持も容易いそうです。 元々アメ車趣向のオーナーさん、それもトラックがお好きなようですが、このJ38を見ていると、どこか通ずるところがあり、その雰囲気の良さも大変に魅力を感じている様子でした。 また三角窓の存在も、かなりお気に入りのアイテムとの事です。 普段でも十分に使えますよ、とのオーナーさんの言葉を体感すべく近くを走って頂きました。 乗り込むとベンチシートによる深いクッションを感じるところから始まり、見晴らしの良さが印象的です。 エンジンはアイドリングも安定し、トルクのあるエンジン特性は、息継ぎすることなくキレイに吹け上がります。 ローギヤードながらも4速に入れれば高速での巡航も苦ではないそうです。 金属音とも聞こえるミッションから出る音も賛否があるようですが、これはこれで不快とは感じられず、このクルマの特徴と見ることが出来ました。 4駆ながらもオフロードとは無縁、ですが街中をアメ車の雰囲気さながらにおおらかに走らせるオーナーさんの姿を見ると、J38のまたひと味違った存在感を見たような気がしました。 このコンディションを維持すべく、大事に乗って頂ける方にお譲りしたいのが希望です。
実車は東京都大田区にあります。