82年に産声を上げた初代パジェロです。
L型などと呼ばれる初代は、エステーテワゴンの設定やV6エンジン搭載などのRVの高級化、乗用車的な乗り味を求めた4駆の新たなスタイルを確立したモデルで、現在でもそのボクシーなスタイリングを好むマニアも多いと聞きます。
初代モデルのスタイリングを語る上で高級乗用車化を計ったためのワイドボディ化は外せないところで、これはRVのスタイリングを変えた初代パジェロのひとつのポイントでもあります。 ところがより直線的なデザインを際立たせる、いわゆるナローボディに魅力を求めるファンも多く、こちらもまた初代らしさを感じるところです。
ご紹介するL型パジェロはそのナローボディ持つ4ドアミッドルーフワゴン、グレードはエクシードと比較すれば装備が簡素化されたスーパーXL、89年2月に追加された期間限定車です。 91年2月の新規登録ですので、2代目が発表される時期でもある事から登録遅れの最終モデルと思われます。 個人売買にて購入し現オーナーさんで3代目のようです。 フルオリジナルで、良好なコンディションが保たれています。
パジェロと言えばこれ、と言う印象の強い白黒ツートンのボディカラーです。 非常にキレイに保たれており、サビなどの傷みは見られません。 ルーフを含め塗装の状態も良好です。 キズはほとんど見られず、バンパーのコーナーに擦れがある程度です。 デカールやドアのエッジモールなどオリジナルのものがしっかり残っています。 下回りを覗いても際立ったサビはなく、丁寧に乗られていたのが見て取れます。
内装もヤレのないキレイな状態でした。 高級化を計ったためエステートボディでは革シートが多いですが、こちらはモケットです。 オーナーさんは革特有の傷みが現れないこちらが好みだそうです。 そのシートは破れや擦れはなく、装備されているシートヒーターも問題なく動作するそうです。 その他天井やダッシュ、カーペットもキレイです。 傷みやすいダッシュセンターにある傾斜計も約1/4のオイルが減っている程度で、変色や不具合はありません。 程度リアガラスに紫のスモークフィルムが張られていますが、聞けばこちらは珍しい当時の純正オプションのものだそうです。
機関も好調です。 現オーナーさんは前回の車検時に整備をした際に機関の状態の良さを褒められたくらいで、現在も何ら不具合を感じないとの事でした。 過去には67000kmでタイベルを含むベルト類を全交換、油脂類の交換、ロッカーカバーガスケット交換のメンテを行っています。
珍しいところではデフには純正のLSDが入っています。 普段でも交差点などでその効きが分かるとの事でした。
エアコンも問題なく効くそうです。
現在装着のタイヤはスタッドレスで夏タイヤはないそうです。
リアバンパーのコーナーラバー(新品)が1個ありますのでお付け致します。
リサイクル券(7180円)と自動車税の月割りのご負担をお願い致します。
車庫事情により売却いたします。
以前は新車で初代パジェロを乗っていた経緯も持つオーナーさんですが、このL型パジェロに対する思い入れは相当なもので、当時高価で手が出せなかったレンジローバーの雰囲気がどことなく漂う辺りは、このナローボディに感じる魅力のひとつのようです。 また当時このグレードではディーゼルが多く、昨今の都市部での規制を考えるとガソリンエンジンは障害が少なく今となってはメリットでもあります。 また高級グレードのエクシードと比べ壊れやすいサンルーフなどの装備を持たないのも故障する要素が少ないこのグレードの特徴のようです。 実用車ですので距離が伸びるのも仕方のないところですが、現オーナーさんは普段の足として使用する事もなく、どちらかと言えば趣味車としての扱い方により、このコンディションが維持されていると見ました。 乗ればグラスエリアの広い視界で室内は開放感が非常にあります。 またV6エンジン独特な音も個性を感じるところです。 白黒ツートン、V6、エステートナローボディ、L型パジェロに引かれる方にとってはかなり魅力の深い組み合せではないでしょうか。
実車は埼玉県さいたま市にあります。