ミニベースのバギースタイル、モークです。
聞くところでは、本来の目的としては軍用として考案されたようです。ただ、ミニベース故車高の低さが災いし、その構想は見送られたようですが、そのスタイルからビーチバギーとして人気を博す結果となる経緯を持ちます。

ご紹介いたしますモークはチェッカーモータースからのデリバリーですので、おそらくカジバ製のものと思われます。初年度登録は92年、チェッカーモータースにて約11年前に購入されました。その際にワンオーナーと聞いていますので、現オーナーさんでツーオーナー目に当り、これまでコンディション維持に努めてきました。

外観はカーキ色で、当時の思惑にあった軍用のイメージが漂います。オープンスタイルでは肝となる幌は約２年前に新品に張り替えを行っており、状態は良好です。各スクリーンもクモリは最少で、視界はクリアです。外装に腐りやヘコミなどの傷みは見受けません。ただ、部分的にサビが確認できました。また、小キズも散見されました。

内装は鉄板むき出しのシンプルこの上ないものです。シートに破れはありません。フロアもサビこそ見られましたが、腐りは見当たりませんので、問題はない模様です。

機関も好調を維持している様子です。使用している範囲でも途中で止まるようなトラブルの経験はないそうです。修理明細がありますが、これらを見ても大きな修理は行っていないようです。基本的なものですが、一例を挙げておきます。

オルタネーター交換（新品）
テンションロッドブッシュ交換
ロアアームブッシュ交換
触媒マウント交換
MTロッドブッシュ交換
リモートコントロールマウント交換
セレクターシール交換
ダウンパイプ交換
ファンベルト交換
プラグコード交換（ウルトラ製）
デスビローター・キャップ・ポイント交換
ヘッドカバーガスケット交換
リアホイールシリンダー交換
キャブ調整
バルブクリアランス調整　　などなど

ほとんどがミニ特有のメンテに従って行っており、その他油脂類の交換等の基本的なものは定期的に行ってきました。目視できる範囲で目立つオイル漏れはありません。

オーナーさん所有時に右フロントを当ててしまった事があり、そちらを修理した履歴があります。鈑金は伴いましたが、フレームまでに及ぶような大きなものではないそうです。

ヒーターは問題なく効くそうです。

距離は途中でメーターが止まっていた時期があったそうで、参考値として下さい。実際には現在のものからおおよそ15000kmを足したものであると推測しています。

ETCはこのままお付けいたします。

リサイクル券（10,030円）と自動車税の負担をお願いいたします。

かねてよりモークに興味を抱いていたオーナーさん、実は免許を取得した際にすでに最初のクルマをモークと考えていた程、その思い入れは相当に強いものでありました。ただ、モークとはいささか急すぎるとの周囲の声に、それは言わば断念した形で普通のミニを購入しましたが、機熟したとばかりに念願かない手にしたモークがこちらです。乗って見るとやはりミニとはひと味もふた味も違い、何よりずば抜けた解放感が持ち味で、ミニの軽快な走りと合わさって、非日常が存分に味わえるそうです。それでもオーナーさんは毎日の通勤に使用しているそうで、それを日常的に味わっている辺りは、その思い入れの強さの程がうかがえました。助手席にて試乗させていただきましたが、それらは十分に伝わってきました。ただ、意外だったのは思いのほか風の影響を感じなかった事、巻き込みも防がれており、毎日使うのも現実的なものに感じました。今回家族が増えるため、やむなく手放す事となりました。ミニ特有の走りとバギースタイルは個性際立つ存在に映りました。

実車は東京都狛江市にあります。