世界中で愛されたクラシックミニも2000年10月にその幕を閉じましたが、いまだ街で見かける機会も多く、人気のほどは変わらないようです。 生産は40年を超えますので、その間に様々な仕様が存在しますが、中でも最終年式に近い正規ディーラーでは輸入されていない仕様がありました。 それが今回ご紹介しますヨーロッパ仕様のいわゆるラストミニと称されるモデルです。 日本へはミニのショップが輸入しており、走りや扱いやすさで正規モデルとの違いを見せています。
その違いを挙げますと、ツインインジェクションエンジン、フェンダー内側にあったラジエターをフロントグリル面に移設、高速ツーリング向けにファイナル比を変更、日本製エアコン、イモビライザー標準装備、開閉可能なリアクォーターウィンドウが主だった違いです。
知人のショップより購入され、現オーナーさんで3代目と思われます。 ラストモデルとは言え、オリジナルの外観は現代のルックスです。 細かなパーツを交換することによりクラシカルな雰囲気になるミニの法則に則って、オーナーさんの好みにモディファイが加えられています。
外装は白を基調としたカラーでルーフは同色です。 ヤレのない非常にキレイなコンディションを見せます。 退色もなくツヤも申し分ない状態、目立つキズもなく、サビなど傷みの類はまるで現れていません。 前後のバンパーは新品に交換し、メッキパーツも美しい輝きを放っています。 またオーバーフェンダーとモールを新品交換、前後ガラスモールも新品交換したことにより、キレイな外観を見せるに貢献しています。
その他のモディファイとしては、七宝エンブレム、ラナバウトミラー、マーク3グリル、モンツァフューエルキャップは小振りでおしゃれなイメージです。
内装も傷みのないキレイな状態です。 マーク1風にモディファイされたシートとセンターメーターは購入時にはこの仕様でした。 シートは運転席に小さな補修の跡が確認できましたが、その他破れなど傷みはありません。 フロアマットは新品交換、カーペット類もキレイです。 ドアハンドルなど小物も変更され、ルームミラーもメッキの雰囲気のあるものです。
機関も好調です。 現在も不具合は見られません。
エンジンはツインインジェクションになり、始動性に優れたものです。
スペックはノーマルですが、マフラーはRC40を新品交換、エアクリーナーはitgに変更です。
これまでトラブルはなく、2枚残っている記録簿を見ても大きな修理履歴の記載はありませんでした。 ミッションもなんら問題ありません。
足回りはラバーコーンをそのまま使用、ショックは変更しています。
ホイールは10インチ、CR製で限定カラーだそうです。
タイヤも山は十分ですので、交換の必要はありません。
エアコンはよく効くそうです。
並行ながら日本語の取説があります。
距離はセンターメーターに変更したため不明とします。 現在は44500kmを指しています。
専用のボディカバーがありますので、お付け致します。 カバーライト製の厚地でしっかりしたものだそうです。
リサイクル券(10290円)と自動車税の月割りはご負担をお願い致します。
ミニを数台乗り継いだオーナーさんが、1度乗ってみたかったとモデルがこのラストミニでした。 いざ購入し乗ってみると、乗り味こそミニそのものですが、始動性もよく、オーバーヒートの心配が要らない安心感と、パワーもあり、ギア比の変更により高速での移動が楽になり、街中ではほぼ3速で事が足りるようなセッティングだそうです。 そのラストミニの走りを助手席で体感させて頂きました。 ツイン化されたインジェクションの恩恵か、非常に力強い加速を見せていました。 ミニとしては高年式だからでしょうか、ボディもしっかりしていると感じますし、またラバーコーンの独特の跳ねるような乗り心地も少し抑えられている印象です。 扱いやすく、ラストミニならではの熟成された乗り味と言ったところでしょうか。 購入後間もないながらもオーナーさんの仕事の関係で乗る機会に全く恵まれず、やむなく売却の意向を固め惜譲致します。 ミニ初心者からフリークまで、正規モデルにはない希少なラストミニを1度体感されてみてはいかがでしょうか。
実車は東京都稲城市にあります。