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◆マツダT1500について
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東洋工業(現在のマツダ自動車)は1957年、ドア付きスチール製のクローズド・キャビンと丸形ステアリングホイールを採用した新型オート3輪を発売しました。
1959年にはパワーユニットを空冷V型2気筒OHVエンジンから水冷直列4気筒OHVエンジンに切り変わります。
1100ccのエンジンを搭載したモデルが「マツダT1100」、1500ccのエンジンを搭載したモデルが「マツダT1500」とネーミングされます。
その後、小型車規格改正に伴い、「マツダT1100」には1500ccエンジンが搭載、「マツダT1500」となり、従来の「マツダT1500」には2000ccエンジンの搭載、「マツダT2000」とネーミングされました。
そして1970年代初頭に「マツダT1500」が生産を終了、「マツダT2000」も1974年をもって生産終了となります。
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◆ご紹介する車両について
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ご紹介する車両は1965年モデルのマツダT1500、荷台長は8尺、低床三方開車です。
現オーナーさんは昨年、お知り合いの方の紹介で購入されます。
その方はワンオーナーでご商売に使われていたそうです。
車検証の有効期限は平成15年10月28日となっていましたので車検が切れてから15年経過しています。その間は倉庫に保管されていたそうです。
現オーナーさんは車検を受けるつもりで、エンジンオイル交換、ブレーキホイールシリンダーOH、グリースアップ、バッテリー交換を行います。
しかし、現オーナーさんのお住いの地域では登録ができないとわかり、車検取得を諦めます。置いておくだけでもと一時は考えたそうですが、やはり好きな方、登録できる地域の方にお譲りした方がいいと思い、エンスーの杜への掲載依頼となりました。
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◆ボディ
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塗装の艶はありませんが、それなりに時代を感じさせるコンディションでした。
錆もありますがひどい箇所はありません。ウェザストリップなどのゴム類は劣化が見られます。屋根の幌に破れは見当たりませんでした。
荷台は木製、劣化はあるものの、腐りはありません。
本来は荷台に幌が付いていたそうですが、劣化がひどく廃棄したそうです。
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◆インテリア
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商用車のトラックですから内張りはなく鉄板むき出しの室内です。
運転席側のメーターはスピードメーター、センターには燃料計と水温計があります。
ドアのウインドウガラスは4段階で開閉、三角窓付きです。
シートは3人乗りのベンチシート、少し破れがありますが糸のほつれなどはありません。
ウインドシールドカラス上部のパネル部には外気導入のフラップ、足元にも左右に外気導入のフラップがあります。
ヒーターは付いていません。当時ヒーターはオプションでした。
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◆機関
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エンジンの総排気量は1484cc、最高出力60ps/4600rpm、最大トルク10.4kgm/3000rpmの仕様です。エンジン始動はスムーズ、アイドリングは安定していました。
トランスミッションは4速マニュアルミッション、1速はノンシンクロです。
ステアリングホイールの右側にあるのがシフトレバーです。
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◆足回り
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フロントフォーク形状は、ハーレーダビッドソンのスプリンガー式です。
サスペンションは、フロントがコイルスプリング、リヤが半楕円リーフスプリングです。
ブレーキは前後ともドラムブレーキです。
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◆メンテナンス
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メンテナンスの記録はありませんでした。
積載量は1500kg、スペアタイヤは荷台に置いてありました。
やはり、実用性よりは趣味性の高い車のような気がします。
これからの季節、旧車のイベントが各地で行われますので、そのような場で多くの方に見て頂くのもいいかもしれません。
この車両はNOx、PM対策地域内では登録できませんのでご承知おき願います。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。