フルヴィア・スポルトは、1965年のトリノショーでデビューします。フルヴィア・クーペHFと基本的に同じメカニズムを持ち、ボディワークはザガートの手によります。
ランチアは、各モデルの高性能バージョンにザガートデザインのスポーティモデルを用意しています。このフルヴィア・スポルトもその手法に従ったモデルで、フルヴィア・クーペHFとは違うパーソナル・クーペという位置にあったようです。
ランチア伝統の狭角V型4気筒エンジンを搭載、駆動方式はFFとなっており、高い動力性能と軽量ボディによりレースやラリーで活躍した実績もあります。
室内のダッシュボードなどはフルヴィア・クーペHFのものを流用していますが、リヤシートを備え、トランクスペースもある実用性の高いファーストバックのモデルです。
また、リヤのハッチバックは電動式となっており、ハッチバックを少し開けることによりベンチレーション効果を得られます。
エンジンは当初1.2リッターを搭載、1967年に1.3リッターに換装されました。1970年にはマイナーチェンジ、シリーズ2となります。このとき、フルヴィア・クーペHFに搭載された1.6リッターエンジンが加わります。その後大きな変更はなく、1972年まで生産されました。
フルヴィア・スポルトは、CGの記事で「ランチアはイタリアの小さな宝石だ」と言わしめた車です。流麗でエレガントなスタイルは現在でも魅力的な一台であると思います。
今回ご紹介するモデルはランチア フルヴィア・スポルト1.3です。2008年にオランダのコレクターのミュージアムにあったものを日本へ輸入します。そして今年の7月に新規車検を取得し、現在に至っております。
本来、フロントとリヤにバンパーが装着されるのですが現在は取り外してあり、この状態で車検を取得しましたので公道もバンパーレスの状態で走ることができます。もちろんバンパーはありますので購入された方にお渡します。
塗装がブラックなので細かな擦り傷を見ることができます。塗装の欠け、ひび割れも多少ありますが全体的にはきれいな状態を保っています。下回りを見ましたが錆びはありませんでした。右側のポジションランプレンズに割れがありました。
内装は良好です。特にシートは新品に近い状態にあり、クッション性に優れたものでした。インストルメントパネルはウッドパネルを贅沢に使用していますので高級感があります。助手席側のウッドパネルに2個所割れがありました。センターにあるヒーター用のノブが1個ありませんでした。
メーター類はVEGLIA製の5連メーター、左側からスピードメーター、燃料計、水温計、油圧計、タコメーターとなります。助手席側には油温計を配備しています。
ステアリングホイールはウッド製ですがオリジナルのものではありません。
センターコンソール部のスイッチはパワーウインドウのスイッチです。
助手席側のパワーウインドウは少し動きが鈍いようです。
機関はよいコンディションです。エンジン始動も一発でかかり、吹きあがりも最高でした。いい音です。
車両は愛知県にあります。屋根付き車庫に保管。
個人のため消費税はかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途清算させて頂きます。