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斉藤円華の横入り自動車ライター血風録・第21回
 
−CAR検・夏期特別プログラムに参加−
エンスーの夏期講習!(勝手に予想問題付き)
 
 みなさんはこの秋に「自動車文化検定(CAR検)」が行われるのをご存知だろうか?
 自動車評論の巨匠・徳大寺有恒氏をはじめとして、名だたる自動車評論家が監修するというこの検定。
 エンスーならば、ここはぜひとも力試しに受験したいもの。
 先日行われた「CAR検・夏季特別プログラム」に参加してきた。
 7月28日、東京・四谷。
 とある会館のロビーに展示されたアルファロメオ・スパイダー。
 ここが、「CAR検・夏季特別プログラム」の会場だ!
 満員の会場。
 特別プログラムとは、一言でいえばCAR検の「出題予想分野」をレクチャーするというもの。講師は読み進んでもらえばわかるが、そうそうたるメンバーだ。ちなみにCAR検はクルマについてのさまざまな分野から100問出題され、3級、2級とも正答70問以上で合格だ。
 エンスー夏期講習、スタート!
 なお各時限ごとに勝手に予想問題をつけてみた。
 
−1時限目 技術−
 講師は自動車テクニカルライターの松本英雄先生。
 クルマの基本「走る・曲がる・とまる」をささえるエンジン、ミッション、ブレーキ、サスペンションについて講義。
 「エンジンの性能曲線は実際に乗ったときの体感と違います。うのみにしない方がいい」「VW(フォルクスワーゲン)は日本の軽自動車の技術(スーパーチャージャーやCVTなど)に注目し、新しいのが出るたびに研究している。TSIにはそれが反映されています」など、先生ならではの技術的な小ネタを披露。

 勝手に予想問題1 VWのゴルフGTに搭載されたエンジン「TSI」は、ターボとスーパーチャージャーの2つの過給器で低回転から高回転まで高出力・低燃費。その排気量は?
 (ア)1.4
 (イ)1.6
 (ウ)1.8
 (エ)2.0
 
−2時限目 スポーツ−
 続いて登壇したのは雑誌「カーグラフィック」でもおなじみの二玄社編集局長、阪和明先生。モータースポーツが好きで「Auto Sports」誌をかかさず購読していたという阪氏は、レースの歴史の中で画期的だったレーシングカーについて講義。
 講義ではスクリーンに往年の名場面を映し出す。1964年5月の第2回日本GPでの、「スカイライン伝説」誕生の瞬間にも触れる。「実は2人のドライバーの間には『スカイラインを1周だけ先に走らせてくれ』と申し合わせがあったとか、なかったとか・・・。ホントのところはどうなのでしょう」と阪氏。

 勝手に予想問題2 第2回日本GPで、ポルシェ904と接戦を演じたスカイライン2000GTのハンドルを握っていたドライバーは誰?
 (ア)生沢徹
 (イ)浮谷東次郎
 (ウ)式場壮吉
 (エ)高橋国光
 
−3時限目 視聴覚−
 かつて放映された「カーグラフィックTV」の名作を上映。ブガッティを始動させ、サーキットコースを走っていく懐かしのオープニングに感動だ。ほんとうに久しぶりに観た。
 これを見て、「ウワーッ」と声を上げてしまう人もいるのではないでしょうか(私はそうでした)。TV史に残る、洗練されたオープニングだと思います。
 F1ドライバー・中島悟氏によってサーキットを走るブガッティ。1930年代のレーシングカーですが、颯爽と走り抜けます。

 勝手に予想問題3 「カーグラフィックTV」でオープニングに登場したブガッティ。モデル名は?
 (ア)EB110
 (イ)T35
 (ウ)ロワイヤル
 (エ)ヴェイロン16.4
 
−4時限目 世界史−
 高島鎮雄先生は、あの小林彰太郎氏とともに雑誌「カーグラフィック」を立ち上げた、自動車評論の草分け的存在。クラシックカメラにも造詣が深い。アメリカの自動車史に名を残したヘンリー・フォード、ルイ・シボレー、ウィリアム・デュラントなどについて講義。

 勝手に予想問題4 大量生産によって自動車の大衆化をもたらしたT型フォード。総生産台数は?
 (ア) 1500万台
 (イ)2500万台
 (ウ)3500万台
 (エ)1億台
 
−ここで休憩 書籍販売−
 会場入口では二玄社の自動車書籍を販売。  CAR検公式テキスト問題集。これさえマスターすれば合格確実?
 
−5時限目 国際交流−
 雑誌「NAVI」編集長の加藤哲也氏、フィアットオートジャパン広報部長のサラ・セレリ女史、「NAVI」編集部の早田禎久氏によるトークショー。テーマは「イタリア人ドライバーと日本人ドライバー」。
 加藤哲也編集長。  サラ・セレリ女史。  早田禎久編集部員。


 話題の中心は7月に発表されたばかりのフィアット・ニューチンクエチェント。セレリ女史が「トリノの町全体が新しいチンクエチェントをお祝いしている。クルマと町の深い結びつきがある」と話すと加藤氏が「名古屋市が新しいカローラのお祝いをするかといえば、まず考えられない。文化の違いですね」と応じた。

 勝手に予想問題5 新モデルがリリースされたフィアット・チンクエチェント。初代から数えて何代目?
 (ア)2代目
 (イ)3代目
 (ウ)4代目
 (エ)5代目
 
−講義おつかれさまでした 交流会−
 講義のあとはワインと軽食を囲んで交流会。エンスージャスト同士、クルマの話題で盛り上がります。  参加者と講師の交流もたのしみの一つ。
 サラ・セレリ女史、今日のために参加者プレゼントを用意。ジャンケン大会で会場は大盛況。
 最後は加藤編集長が締めのごあいさつ。「クルマ離れが叫ばれる昨今、こんなにもクルマ好きの方々にお集まりいただいたのは本当にうれしい」。

 勝手に予想問題 番外 この交流会でサラ・セレリ女史が用意してきたプレゼントは次のうちどれ?
 (ア)ワイン
 (イ)フィアットのマウスパッド
 (ウ)キーホルダー
 (エ)フランスパン
 すべてのクルマ好きに「CAR検」の門戸は開かれている。試験は来る10月14日、会場は東京・大阪・名古屋。申し込み締切は9月3日(月)まで。
 また東京での夏季特別プログラムも8月25、26日(土、日)に予定されている。試験に出そうなポイントが押さえられる上、自動車評論家や「CG」「NAVI」編集部スタッフにも会えるチャンスだ。
 ありそうでなかった、自動車文化の知識を問う検定。受験生気分で勉強を楽しんでみてはいかが?
 
 

[執筆者プロフィール]
斉藤 円華(さいとう・まどか)…横入り自動車ライター。暑いです。暑さは人をダメにします(ホントに)。皆さんも熱中症に気をつけてくださいね。
※ブログ “mdk-on-line” http://mdk-on-line.jugem.jp/
※ mixi(ミクシィ)にもプロフィールがあります。

【次回予告】
 9月に入ってカーイベントも目白押し。9日に多摩テックで開催予定の「ホンダクラシックミーティング」を取材予定。お楽しみに!
(勝手に予想問題 正解)1(ア) 2(ア) 3(イ) 4(ア) 5(イ) 番外(ウ)