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斉藤円華の「週末自動車ライター事始め」・第9回 | ||||||||||||||
「農業発動機のエンスーな魅力とは? 整備修理講習会レポート」 | ||||||||||||||
ドッドッドッ、カタカタカタ…。かつて日本の農村では、「農業発動機」と呼ばれる、灯油や軽油を燃料とする持ち運び可能な動力源が活躍していた。 ポンプで水をくみ上げたり、稲を脱穀・精米したりするなど、農家の重要な働き手だったのだ。 それが電気モーターや小型のガソリンエンジンに取って代わられ、いつしか農家の納屋の奥深くにしまわれて埃をかぶり、人々の脳裏からすっかり忘れ去られた。 しかし最近、農業発動機を再生して運転を楽しんでいる人たちがいる。私も旧車雑誌の『オールドタイマー』で初めて知ったのだが、栃木は宇都宮で発動機の「整備修理講習会」があると聞きつけてさっそく訪ねた。一体どんな魅力があるというのか? |
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−餃子がお出迎え− | ||||||||||||||
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−純粋機械だった− | ||||||||||||||
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ところで農業発動機って、どんななのか。一言でいって、非常にシンプルな単気筒エンジンだ。 | ||||||||||||||
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発動機によるが、大体1,000〜1,500回転・分で1〜3馬力を発揮するものがほとんど。低回転でトルク(軸出力)重視のつくりなのだ。 もういちど、ムービーを見てみよう。別の発動機だ。個体ごとに運転音も異なることがわかるだろう。参加者はあちこち調整しながら、運転を楽しんでいる。発動機は何か仕事をするでもなく、ただ動いているだけなのだが、その機械らしさというか、各部が作動しているさまに視線が吸い寄せられていく。今、機械巻腕時計がブームというが、そのムーブメント(駆動部)が時を刻むさまを鑑賞するのに似ている。それらは機械なのに生きているような、名状しがたい魅力が確かにある。本来の役割を終えた、動くだけの「純粋機械」。飽きることなく見入ってしまう。 |
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−すべてが魅力− | ||||||||||||||
これらの発動機は、愛好家が農家から引き取ってレストアする。何十年も動いていないから、油は切れ、錆が発生し、可動部が固着している。傍目にはただの鉄のカタマリとしか見えなくても、農家にしてみれば苦楽をともにした形見の品であり、愛好家にとっては宝なのだ。譲ってもらうまで何年も農家に通い詰めるんだよ、とある参加者は語る。 | ||||||||||||||
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・ 関東宇都宮発動機愛好会 028−634−9495(綱川自動車整備工場) | ||||||||||||||
[執筆者プロフィール] 斉藤 円華(さいとう・まどか)…週末自動車ライター。新宿から電車でわずか1時間の高尾山にて、5月の新緑を満喫してきました。ここに圏央道トンネルを掘る計画があるなんて、皆さんご存知でしたか? 貴重な憩いの場に、開発の手を入れないで! ※ブログ “mdk-on-line” http://mdk-on-line.jugem.jp/ ※ mixi(ミクシィ)にもプロフィールがあります。どうぞご覧下さい。 |
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【次回予告】 連載もおかげさまで10回目。こんどは5月28日に東京ビッグサイトで開催予定のスワップミートを取材予定。次回「朝が弱くてもだいじょうぶ?! 東京でスワップミートをそぞろ歩く」をお楽しみに! |
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