アルピナはれっきとした自動車メーカー、そこで開発されたこのB10 Bi−turboはE34がベースとなり、当時世界最速と謳われた優れたパフォーマンスを発揮するモデルです。
Bi−turboはツインターボの意を表し、370psのパワーと53kgmのトルクを誇るに至ります。
平成15年に約62000kmの距離で購入されます。
内外装を中心としたモディファイも加えられ、上々のコンディションが保たれています。
まず目を引くのはその内装、タンカラーにコーディネイトされています。
シートは前後とも本革に張替え、天井は垂れてしまったのをきっかけにカラーを合わせたスエード生地にて張り替えています。 A・Cピラーも同様に張り替えました。 ウッドパネルとの相性もよく良い雰囲気に仕上がっています。 内装は丁寧に扱われており、各部を見回しても傷みのないキレイな状態です。
外観はダイヤモンドブラックのボディカラー、ポイントでモディファイを加えており、精悍なイメージを強めています。 変更点はHERA製のブラックライト、M5ミラー、純正サイドスカート、Mテクサイドモールなどなど。 特にライト周りはブラックアウトされ精悍なイメージを際立たせています。
外装にも傷みの類は見られません。 フロント周りには飛石が見られましたが、この手のクルマであればやむを得ないところでしょう。 その他キズらしいキズはなく、ツヤも文句なしの状態です。
保管は雰囲気のあるガレージで屋内保管されています。
エンジンはスペックに大きな変更はありませんが、その高いパフォーマンスの維持には気を遣っています。 前オーナーが実施した分を含めるとメンテ履歴は書ききれませんので、代表的なものを挙げておきます。
【2001年8月】
・基本整備
・アーシングシステム取り付け
・ウォーターポンプ交換
・エンジン・ミッションオイル漏れ修理 他
【2002年4月】
・基本整備
・ヘッドカバーガスケット交換 他
【2003年3月】
・ラジエター新品交換
【2003年5月】
・タービン2基オーバーホール
・タービン冷却用サブウォーターポンプ交換
【2004年1月】(66408km)
・デスビ新品交換
・ミッションオイル交換
・インジェクター清掃
・バッテリーアース線強化
・TEバルブ・燃料エレメント・プレッシャーレギュレーター・リターンホース・バキュームホース交換
・バルブクリアランス調整
【2007年1月】
・イグニッションコイル・デスビ新品交換
タービンは購入直後に1基がブローしてしまい、その際に2基ともOHしています。 62000kmの距離に実施しています。
オイル交換はほぼ3000km毎の交換、モチュールの300Vを使用しています。
オリジナルでブースト圧が調整出来るスイッチがありますが、現在はEVCでコントロールしています。
足回りにも手が加えられています。
際立つのはブレーキシステム、前後ともAPレーシングにリプレースされています。
フロントは6ポッド、リアは4ポッド、ローターはショップオリジナルで径が10mm程大型化されています。 純正の17インチホイールを変更せずに大型のキャリパーを収めるのが命題だったため、取り付けには相当な苦労があったようです。
オリジナルではリアにレベライザーが付いているのですが、メンテの面からもこちらは撤去し、ビルシュタインに変更しています。 2004年7月にはこちらを2本とも新品交換しています。
またフロントのコイルはオリジナルでは柔らかめのためM5用に変更しています。
ブッシュ類も履歴を見ると交換されています。
2001年にはエンジンマウント・スタビ、2002年にはFショックマウント、2005年12月にはリアアッパーマウントをウレタン製へと換えています。 また2006年10月にはコントロールアームブッシュを左右ともE32用のものに変更しています。
ライトはロービームとフォグをHIDにしています。 最近になりHIDシステムを改修、バナーをフィリップス製アルテノン6000k(中古)、バラスト・ハーネスは新品に交換しています。
ホイールは深いリムが特徴のオリジナル17インチ、2004年9月に4本とも新品交換しており、現在もガリ傷はなく非常にキレイな状態です。
タイヤも山は充分、交換の必要はありません。
エアコンは効きますが、使用前にガスの補充が必要との事です。
DVDナビとETCはそのままお付け致します。
リサイクル預託金(16410円)と自動車税の月割りはご負担をお願い致します。
主にツーリングでの使用が多いアルピナですが、やはりその真価を発揮するステージは高速でしょう。 スペックを見てもその速さは言わずもがなで、安定性にも非常に優れているとの事です。 M5なども比較される事もあるかと思いますが、回してパワーが出るタイプに対し、このアルピナは低速からでも沸きあがるトルクが特徴で、実際に試乗させて頂いた際にも強烈な加速感を街中でも充分に体感出来ました。 リミッターがないのもM5にはない開放感です。 痛快なツインターボのパワーはさすがのチューニングと言ったところですが、実はアルピナはよく思われるチューニングパーツメーカーではなく、BMWから供給を受け独自に開発を行うメーカーとして扱われているそうです。 パーツもアルピナ専用のものが多く、造りもしっかりしているとの事で、その認識を深める機会ともなりました。 オーナーさんはBMWを5台乗り継いできており、このE34ベースは丸目4灯のフロントマスクがやはりBMWのイメージとして強く、また純粋なマニュアルで操れるのも今や希少で、この年代ならではの特徴が多いモデルです。 コンディション重視でB10をお探しの方にはオススメできる1台です。
実車は埼玉県所沢市にあります。