アルファ・ロメオの「SZ」というネーミングはアルフィスタにとって特別な響きがあります。それは1960年代に登場したジュリエッタSZというモデルを思い出すからです。そのかつての名車の名声をふたたび甦らせようと登場したのがアルファ・ロメオSZです。
アルファ・ロメオSZは1989年3月にジュネーブショーでデビューします。
“Il Mostro(=Monster)”と呼ばれたスタイリングは、実際にはフィアット・グループのデザインセンターの基本デザインをカロッツェリア・ザガートがリファインしたものと聞きます。ただし、内外装コンポーネンツのアセンブルは、その名の通りザガートが担当しています。
シャシーは、当時グループAツーリングカーレースで活躍していたアルファ75ターボをベースにチューニングされ、その際にはワークス・レーシングチームの“アルファ・コルセ”が全面的に協力したと言われています。元々素質に優れたアルフェッタ系のシャシーを、更に最新のコンピューター解析と経験豊富なエンジニアテスターたちの助力で煮詰めた結果、FR車としては歴史上稀に見る素晴らしいハンドリングマシーンとなったようです。
エンジンはアルファ75-3.0V6アメリカ及びアルファ164と共用の名機、3リットルのV6ユニットを210PSまでライトチューンして搭載しています。パフォーマンス的にはスーパースポーツとはいい難いのですが、それを補って余りある魅力的なスポーツカーだと思います。
また、全世界で限定1000台の生産、希少であることは間違いありません。
現オーナーさん、本当にアルファ・ロメオ好きな方です。「SZ」の他にベルリーナを所有していらっしゃいます。それも23年間、走行距離は23万kmを超えているそうです。
好きでないとこんなに長くは乗れません。オーナーさんは言います。「アルファ・ロメオは故障しませんよ。だから末永く乗れます」と、このベルリーナも23年間に修理した大きな内容はヒューエルポンプの交換とコード切れぐらいだったそうです。
さて、「SZ」の話を戻します。現オーナーさんは2003年に購入します。購入の動機はスポーツカーに乗りたいという願望です。クルマ好きな方なら誰しも一度はスポーツカーに乗りたいのではないでしょうか。
ボデーは全体的にはきれいな状態だと思います。でもそこはイタ車ですから塗装面は強くないようです。塗装のひび割れ、飛び石による小傷、擦りキズなどがドア、ボンネットに見られました。フロントスポイラーの下には擦りキズがありました。やはり車高が低いので段差がある場所は気を付けて運転するそうです。
運転席シートは、使用感はありますが擦れも少なくヘタリもありませんでした。ただし、リトラクター機構を隠すカバーが壊れていました。フロアコンソール部にシリアルNo.のプレートがあります。
エンジン、ミッションに不具合はないそうです。タイミングベルトも交換されていますので大丈夫です。ただし、タイミングベルトは消耗品ですので3万kmを目処に交換が必要です。エンジンオイルは定期的に交換されているそうです。燃費は10.5km/L、意外に燃費はいいなという感じです。でも走り方にもよりますが・・・。
プラグコードはウルトラ製のシリコンコードです。
エキゾーストマフラーはステンレス製に交換されています。
現在気になる個所が2個所あります。
ひとつは車高調整油圧機構です。常時ではありませんがたまに作動しない時があります。私が拝見したときはきちっと作動していました。
もうひとつはエアコンの内外気切り換えスイッチです。内外気切り換えスイッチを切り換えるとヒューズが飛ぶそうです。原因はわかりませんのでスイッチは触りません。
屋根付き書庫に保管。
純正の赤いボデーカバー、スペアタイヤ交換時にパンクしたタイヤを入れるビニールケースがありますので購入された方にお付けします。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。